ロリコン雑感
ロリコンを自覚し、カミングアウトしてから5年が経つ。
自覚からカミングアウトまではすぐだった。
カミングアウトしなくてはならないという気持ちがあった。
20歳前後の頃によく遊んだ仲間内のひとりがコアなペドフィリアだったが、基本的に他人の価値観を尊重するつもりだった自分は、最初はそれについてどうとも思っていなかった。
しかし、しばらくして彼は、まだ自覚すらなかった僕の潜在的なロリコンを見抜いたのか、僕をとある雑居ビルへと連れて行ったのである。
ここで僕のロリコンに対する考えは変わってしまった。
当時の僕の心境からすれば、それはひどくおぞましい光景だった。
都心の学生街からすこしはなれた雑居ビルの一室は、非合法なロリータポルノで埋め尽くされ、その手の趣味の人たちがそれらを物色していた。
あまりの光景に限りなく気分を害しつつも、口にはださないように出てきたつもりだったが、やはり顔色には出ていたようで、その友人は「わかってもらえると思ったのに・・・」と悲しそうな顔をしていた。
ぼくは、少年少女のイキイキとした存在そのものの輝きが好きなので、今はどうだか知らないけれど、当時のそのアングラのロリータポルノ特有の「家庭の事情で売られました」的にすら見える被写体少女の、少女であることや、女であること、ひいてはそれ以前の人間であることすら諦めてしまったような生気のないまなざしと、弛緩した肉体にひどく吐き気を催した。
幼い肉体ならいいのか?
そういうなりふりかまわない醜悪さを感じて、20代の頃はロリコンをひどく嫌悪していたので、自分の性癖に気づいた時はショックだったし、自分に選べる道は2つだけだった。
完全に心のうちにしまっておくか、それともカミングアウトするか。
個人的には当時からポリシーを持っていたつもりだったし、隠しておくことが好きではなかったから、その選択はすぐだった。
誇りをもったロリコンになろう。
そう思いました。
漫画というのはよいものである。
たとえエロを描いたとしても、そこには搾取される対象がない。
ロリコン漫画を根絶することはたやすいだろうけれど、ロリコンを根絶することは、法律でも作って大量虐殺しない限り不可能だから、そういう人に対して代償行為を提供できるロリコン漫画は、有益でこそあれ害であると考えること自体がおかしい。
よくよくロリコン漫画に影響された性犯罪などがメディアで取りざたされるが、世に存在するフィクションにおいて、犯罪や暴力、不倫などのインモラルな表現が一切出ない作品というのはかなり少ない。
もしあらゆる犯罪を抑制したいのならば、今あるフィクションの大多数を取り締まらなくてはならないだろう。
人々は社会性ゆえに抑圧されたインモラルな欲求の代償行為をフィクションに求めているのであり、犯罪を犯す人間はフィクションに影響されなくたってそれをする人間である。
むしろ代償行為の取り上げこそが犯罪増加につながると僕は思うので、昨今謳われるロリコン漫画規制の動きは、もし規制派の勝利でおわった日には、アメリカの禁酒法に次ぐ世紀の悪法になるだろう
少年少女の性を妄想して喜ぶことは悪くないと思う。
幻想としては、あまりに甘美で魅力的なものであり、その妄想を非難する権利は誰にもない。
いちロリコンである僕はそう思うのだが、やはりそれは、あくまでファンタジーと割り切った妄想にとどめておける理性は持ち合わせていて欲しいものだとも思う。
ひとりの人間としての人格を持った、今を生きる少女たちのその魂の美しさを、自然を愛でるように愛せる、そんなロリコンでありたいと思うし、世の同志たちにもそれを願うものである。